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不妊症の治療とは…タイミングから一般治療
1. タイミング療法
不妊期間が短い方や不妊一般検査で異常の無い方に行います。基礎体温をもとに排卵日付近に病院を受診され、超音波検査で卵胞の大きさを測定し、排卵日を予測する方法です。そして最良なタイミングでのセックスを指導します。また、タイミングをより良くするために、ホルモン検査やhCG 注射を併用することもあります。
2. 薬物療法
一般検査でホルモン等に異常のある方や排卵に異常のある方に行います。またタイミング療法でなかなか妊娠しない方にもこの方法を行います。排卵誘発剤のクロミッドやhMGを投与して、排卵をコントロールします。また、この薬を投与することで排卵日の環境を改善します。
3. 漢方療法
漢方薬を投与して、ゆっくりと体調を整え、少しずつ機能を回復させる治療です。体にやさしく副作用も少ないことがメリットですが、現代の化学薬剤に比べて速効性はありません。効果が現れるのに半年もしくはそれ以上かかることもあり、治療を急がれる方には向かないかもしれません。
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人工授精
精子の数・運動率が悪い方(男性因子)やフーナーテストが悪い方(頚管因子)に行います。 また、一般治療でなかなか妊娠しない方にも行います。 超音波検査やホルモン検査で予測した排卵日に、精子を子宮内に注入する方法です。 精子の回収法として、当院ではパーコール法を採用しています。 妊娠率は約10%強で、比較的高い妊娠率が望めます。
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体外受精・顕微授精
体外受精は、卵管性不妊症男性不妊症免疫性不妊症、子宮内膜症、原因不明不妊症などの方に行います。また、顕微授精は、重度の男性因子不妊症や体外受精を行ってもなかなか受精されない方などに行います。また、本治療法は、結婚している夫婦間でしか認められておりません。
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1. 体外受精(顕微授精)の方法
1)排卵誘発
体外受精を受ける1ヶ月前に来院し、ナサニールもしくはスプレキュア(ブセレキュア)の処方を受けます。この薬は下垂体からのホルモンの自然放出を抑制するものです。体外受精を行う前周期の高温7日目(long法)、または体外受精周期の月経初日(short法)から使用し、hCG注射日まで1日2回片方の鼻腔(スプレキュアの場合は1日3回両方の鼻腔)に噴霧します。1回の採卵で多数の成熟した卵子を採取し、妊娠率を上げるために、排卵がある人でも排卵誘発剤を使用します。月経3〜5日目より、卵胞刺激ホルモン(hMG:フェルティノーム(フォリルモン)、ヒュメゴンなど)を連日注射します。その後、超音波検査および血中ホルモン検査で、子宮内膜と卵胞発育状態のモニターを行って、十分な発育を確認した後、採卵日を決定します。採卵日が決定されれば、その前々日の午後9時30分頃に排卵を促進する胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)を注射します。
2)採卵
hCG注射後30〜36時間後に採卵します。採卵日は朝食を取らずに、午前9時に来院され、麻酔を行った後、超音波ガイド下に、腟より採卵します。麻酔が覚めるまで、院内でお休みいただきます。通常、午後1時ごろには退院できますが、麻酔の覚めの悪い場合や痛み出血などのある場合は、そのまま経過観察していただくこともあります。
3)精子の準備
ご主人は、採卵4〜5日前からの禁欲期間を守った後、採卵2日前の夕食後から毎食後抗生物質を服用していただきます(精子中の細菌に対処するためです)。採卵当日に来院し、午後1時までに精子を採取して頂きます。また、お忙しい方は、自宅での精子の採取も可能です。
4)受精・培養
採卵日当日の午後に小さな容器の中で卵子と精子を一緒にして、受精させます。顕微授精の場合は小さな針を使用して精子を卵細胞内に注入して授精させます。受精卵は子宮内への移植に適した2〜5日間培養します。アシスティド・ハッチングおよび胚盤胞移植を御希望の方は、あらかじめ申し出ておいてください。
5)胚移植
卵が受精したら(胚)、受精2〜5日後に、細い管を用いて胚を子宮内へ移植します。多胎妊娠をできるだけ避けるため、移植する胚は3個までを限度とします。
6)受精卵の凍結
体外受精で多くの良い受精卵ができた場合、胚移植をしない余剰卵のうちで良好なものを凍結保存し、その後の別の周期に融解して胚移植を行うことがあります。また、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)発生の危険がある方の胚をその周期では移植せずに、凍結保存し、次周期で卵巣の状態の良いときに移植し、OHSS発生の予防をすることもあります。
7)黄体ホルモン補充療法
子宮内環境を良くして妊娠しやすいように、ホルモン注射やホルモン剤の内服をします。
8)妊娠反応
胚移植後10日目以降に尿による妊娠反応を行います。
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2. 費用

体外受精・顕微授精は保険が適用されず、自費診療となります。費用の目安としては以下のものがありますが、妊娠の成功・不成功に関わらずお支払い頂くことになります。
1) 体外受精       180,000円程度(4回目以降は、100,000円程度)
2) 顕微授精       230,000円程度(4回目以降は、150,000円程度)
3) 受精卵凍結      30,000円程度(凍結保管料 1,000円/月程度)
4) 精子凍結        5,000円程度(1年間の凍結保管料含む)

※ アシスティド・ハッチングおよび胚盤胞移植などの特殊技術料も上記料金に含んでおります。

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3. 成績
妊娠成功率は、その夫婦の条件(年齢、精子・卵子の質など)によって変わりますのであまり参考にはなりませんが、全国的に見て、20%前後といわれています。また、凍結・融解した胚移植の成績も同様と言われています。ちなみに、平成15年の当院での成績は約40%でした。
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4. 副作用・先天性異常発生の可能性
1) 経腟超音波ガイド下採卵は安全性が高く、障害を起こすことはほとんどありませんが、血管や腸を破損したという報告が希にあります。この際、手術が必要となる場合があります。
2) 妊娠した場合でも、約20%に流産の可能性、約3.8%に子宮外妊娠の可能性があります。また、この場合、手術が必要となる場合があります。
3) 妊娠率を良くするために複数個の胚を子宮内に移植するため、10〜20%に多胎妊娠の可能性があります。
4) 体外受精・胚移植とともに凍結・融解胚移植で生まれた児に、先天性異常が多いとする報告はありません。追跡調査でも身体、精神、運動機能の発育状態は正常範囲内にあると報告されています。
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手術療法
1. 腹腔鏡
4〜5年以上の長期不妊の方、診察や子宮卵管造影などで卵管周囲の癒着や子宮内膜症が疑われる方、多嚢胞性卵巣による排卵障害の方、卵巣嚢腫や子宮筋腫の方などに行います。おへそのくぼみの部分に1.2cmの小切開を加え、そこから望遠鏡のような腹腔鏡をおなかの中にいれて、検査・手術を行います。5〜7日間の入院が必要です。入院が必要なため、木曜午後に院長が出張して行います。おもに、浜の町病院、福岡逓信病院などを利用しております。
2. 子宮鏡
超音波検査や子宮卵管造影などで、子宮内腔に筋腫やポリープなどが疑われる場合や内腔に癒着が疑われる場合、体外受精・顕微授精でなかなか妊娠しない場合などに行います。胃カメラの様な細いファイバースコープを子宮の中に入れて、子宮内部を観察します。ポリープや癒着を認めた場合は、そのまま手術を行うこともあります。日帰り手術です。
3. 卵管鏡(卵管開口術)
子宮卵管造影で卵管が間質部や峡部で閉塞している場合に行います。凧糸位の太さの卵管鏡を子宮側より挿入し、その先端部に付いたバルーンを膨らませることで卵管を拡張し、癒着を剥離します。80%の卵管で開通することができ、開通した方の40〜50%で自然妊娠に成功しています。
4. 開腹手術
子宮筋腫などで受精卵の着床が障害されていると疑われる場合、卵巣嚢腫などで採卵が障害されていると疑われる場合などに行います。お腹を開けて、手術します。約2週間の入院が必要です。入院が必要なため、木曜午後に院長が出張して行います。おもに、浜の町病院、福岡逓信病院などを利用しております。
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