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2008年02月
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ホームページ「2007年の妊娠成績」に載せましたように、昨年一年間の当院での妊娠成績が集計されました。
総妊娠数422名と、一昨年に比べて更に100名以上多くの患者様に妊娠していただくことができました。不妊患者新患数で見ますと、2006年が634名、2007年が708名でしたので、新患数の増加以上に妊娠数を増加させることができており、大変嬉しく思っております。
各治療法における詳細は、次の通りです。
1.タイミング、薬物療法、手術など
当院では初診すぐに子宮卵管造影を行い、6ヶ月タイミング療法を行います。また、不妊期間の短い方は、造影無しにタイミング療法を約6ヶ月行っております。したがって、両者の合計が初診6ヶ月間での妊娠となりますので、2007年に妊娠された患者様総数の約4分の1が、この期間で妊娠されたことになります。 タイミングのみで妊娠された患者様も増えていますが、子宮卵管造影後の妊娠数が非常に増加しています。子宮卵管造影は、卵管内に圧力をかけて油性造影剤を通すことにより、詰まりかけている卵管を開通させることができるという、検査だけではなくて治療効果があります。子宮卵管造影施行後の半年間は妊娠率が上昇するという、明らかなデータもあります。これまでに子宮卵管造影をされたことのない方、以前行ってから2年以上経つ方は、積極的に受けると良いと思われます。 一方、クロミッド内服やhMG注射のみの治療法では、妊娠数があまり増えていません。もともと排卵障害、遅延排卵や黄体機能不全がある方には有効な治療法ですが、排卵がきちんとあっている方に不必要な薬物を追加しても、妊娠率は変わらないと考えられます。次に示す人工授精など、必要があれば別の方法でステップアップするのが良いでしょう。 また、以前に比べて、手術のみの効果で妊娠される方が減ってきました。しかし、実際の手術数は一昨年より増加しております。手術後に人工授精・体外受精・顕微授精を行った為、そちらの方に妊娠数が加算されているのです。妊娠する為には、手術を含め、必要な治療法を組み合わせることが重要です。
2.人工授精
周期あたりの妊娠率は12.3%と、昨年に比べて更に上昇し、人工授精で妊娠された患者様は97名と激増しました。当院での人工授精は、排卵障害など排卵誘発剤が必須である方以外には、原則として薬物投与をしておりません(多胎妊娠を防ぐ為、過排卵をさせていません)。この条件下での人工授精の一般的な妊娠率は5〜10%と言われていますので、当院での成績は非常に良いデータだと思っております。 ホームページには詳細を示しておりませんが、35歳未満の方の人工授精での妊娠率は約20%にもなります。年齢が進んでいなくても長く妊娠されていない方は、積極的に人工授精を考えた方が良いと思われます。また、40歳以上の方の妊娠率は平均よりもやはり低くはなっていますが、体外受精・顕微授精の移植あたりの妊娠率と変わらない程度の成績を得ています。高齢の方も、適応があるなら人工授精を4コースくらいまで試しても良いのではないかと考えます。
3.体外受精・顕微授精
上記の人工授精で妊娠され体外受精にステップアップする患者様を減らすことができたためか、体外受精での妊娠数は一昨年に比べて増加はありませんでした。しかし、妊娠率は移植あたり33.3%と、良好に維持できております。 顕微授精についても、一昨年の妊娠率25.9%から昨年34.0%と、良い成績を得ることができました。特に反復不成功の患者様に対して、胚盤胞移植やアシスティッドハッチングを行う他に、積極的にGnRHアンタゴニストを使用して良好卵を得るようにした結果もあるかと思います。 また、凍結胚移植では妊娠率41.2%と、一昨年に続いて新鮮胚移植よりも良い妊娠率を出しています。今後とも、適応があれば積極的に行っていきたいと考えております。 昨年より開始したクロミッド+hMG隔日注射による刺激法でのARTは、まだ患者数が少ないため、明らかなデータとしては把握できていません。しかし、これまでのhMG連日注射により卵巣過剰刺激症候群となっていた方が、クロミッドを利用することで、身体に優しい方法で確実に採卵できています。今後も、症例を選んで行えば有効な方法と位置づけております。
スタッフ一同、それぞれのスキルアップに努めることにより、少しでも多くの患者様に妊娠していただけるよう頑張っております。 今年も当院をどうぞ宜しくお願い致します。
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